事例紹介
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柄足し の事例一覧

着物の柄足し

2025.09.08

こちらのアンティークの振袖はおそらく戦前あたりの品物ではないかと思われます。
この時代の振袖は現代では見られないような色使い、アンティークならではの経年変
化。モダンさと美しい深みのある着物です。

ですがアンティーク着物は着たいけど、小さくて着られないものが多いです。
こちらの振袖も裄丈だけでも目一杯出して活用できるようにしたいとのご希望でし
た。

裄を生地巾いっぱいに出すことで、お使いになれるだろうと、解いたところ、柄がか
なり手前で途切れていました。
お客様にも許可を頂いて生地のキワまで柄を足すことに。


身頃側と袖側の柄が繋がるように柄を足すのも難しいですが、松葉色や柿色など現代
ではあまり見慣れない色の微調整が
難しかったです。
柄に関しては、完璧に繋げようとすると違和感のある形になるので、繋がらなくても
違和感を感じないような落とし所を探して柄付けをしました。

お客様にも「全く違和感がない」と喜んでいただき何よりです。
見てるだけでも素敵なアンティーク着物。これからは実際にお召しになって活用して
いただけたら嬉しいです。

幅出しによる柄の修正

2023.11.14

こちらは幅を出そうしたところ柄が無く とても不自然になってしまうとのことで 簡単でいいので縦の線だけでも消せないかとのご相談でした。
このような場合柄を繋げることも可能ですが簡単でいいとのことなので線だけ消しました。
簡単な作業ではないですが綺麗に直すことができました。

幅出しによる柄の修正 before

幅出しによる柄の修正 after

穴が空いてしまった着物

2021.05.10

こちらは焦げて穴が空いてしまった所があります。

穴が空いてしまった着物before

穴が空いてしまった着物before

まず穴の空いた所に生地をあてて穴を塞ぎます。
それから色を合わせて同じ色に補正していきます。
柄がなくなっている所は柄を書き、最後に焦げている所を直して完成です。

穴が空いてしまった着物after①

穴が空いてしまった着物after①

穴が空いてしまった着物after②

穴が空いてしまった着物after②

巾出しの為の柄書き

2020.07.28

柄書き①before

柄書き①before

柄書き①after

柄書き①after


こちらの着物は、仕立て直しで巾を出そうとしたところ、今まで縫い代になっていた所に柄がなく、ぎりぎりまで巾出ししたいとの事で柄を書きました。
金加工が多く、経年変化で金の色が変わっていて、金を合わせるのが難しく、範囲も広く時間がかかりましたが、お客様に喜んでいただけました。

柄書き②before

柄書き②before

柄書き②after

柄書き②after

振袖の柄書き

2020.06.05

こちらの着物は、巾を出す為お仕立て直しをしようとしたところ、内側の縫い目の部分に柄がなく、巾を出すことができないということで、両脇上から下まで柄を書きました。

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柄を書く場合、色や形など元々あった柄と少しでも変わるを付け足した感じになってしまうので、前から柄があったように再現していかなければなりません。
まずこの部分の下書きを考えながら書いていきます。せっかくなのでつながりやすいよう考えながら書いていきます。

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次に、出来る限り同じ色を作り、工程ごとに分けて柄を書いていきます。

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この振袖は柄が多く、色々な技法を使用しているのでとても難しい作業となりました。
両脇縫いの上から裾まで書いたのでとても時間がかかりましたが、きれいにできました。
お客様から大変喜ばれました。

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なかなかこの技術はどこでも出来るものではないと思われますので、着物のことで諦めてしまった物等、一度ご相談頂けると解決策が見つかるかもしれません。
お気軽にご相談ください。

帯の柄足し

2019.11.25

帯の柄足しbefore

帯の柄足しbefore

帯の柄足しafter

帯の柄足しafter

こちらは帯についた古いシミです。
シミがついてからかなりの時間が経ってしまっていて、どうしてもシミを取り切れませんでした。お客様から目立ち場所なのでなんとかしてほしいとことだったので、シミの所に柄を足すことにしました。
この帯の柄は刺繍なので、できるだけ違和感なく全体のバランスを見て柄を描きました。シミの所だけ足すとそこだけ目立ってしまうので、全体的に足すことで違和感なくでき、お客様からも喜んでいただきました。

落款の柄足し

2017.12.01

garatashi-befor

こちらの着物は、お仕立て直しでお預かりした物ですが、よく見ると作家さんの名前などが書いてある「落款(らっかん)」とよばれている所がどうしても上前の目立つところにつけてありました。。普通は下前の隠れる所に付く物なのですが、仕立ての時に間違えたものと思います。
この落款を隠すように仕立て直しが出来ないか考えたのですが、どうしても出てしまうので、これを消すことにしました。

garatashi-after2-2

初めに染めの名前等が書いてある墨と作家さんの判の朱肉を取ります。これも簡単に取れる物ではなく、時間をかけて少しずつ取ってやります。
字等きれいにとれても、ここに字や判を押すため柄が付いていないので、回りの柄に合う柄を足してやります。少しでも色が違うとよし目立ったり、全体のバランスが崩れてしまうので気をつけながら柄を足していきます。
時間がかかりましたが、わからない位まで出来ました。

garatashi-after3-2

柄書き

2017.12.01

gara-after

こちらは着物の裾の部分にどうしても取れないしみが有りましたが、「何とかして頂きたい」との事だったので、元々の柄を生かして柄を足しました。山のぼかし具合や松の色等とても難度の高いものでしたが、きれいに出来、お客様からご満足頂けました。

柄足し

2014.02.13

▲柄足し前

▲柄足し前

これは古く変色してしまったしみですが、漂白と補正である程度のところまではきれいにできたのですが、これ以上は生地へのダメージ等を考えて、どうしても目立つ所だけ柄を足すことにしました。
梅の柄が後から続いて見える様に枝等も加えて事前な感じになるようにしました。

▲柄足し後

▲柄足し後

着物の柄足しをいたしました。

2013.12.18

▲柄足し前

▲柄足し前

▲柄足し後

▲柄足し後

これは、着物が擦れて白くなってしまった所に柄を足して、擦れ自体を目立たなくしました。

お客様が、しみがついていると、ついついあわてて水でこすってしまって却って生地が擦れてしまいます。

ある程度の擦れはきれいに直すことも出来ますが、これは一ヶ所に集中的にこすったので、
どうしても擦れている所がわかってしまいます。
しみの場所や柄の雰囲気が柄を足しても変わらないと判断しました。

擦れた部分にだけ柄を足すといかにも足しましたという感じになるので、
自然に見えるように数箇所柄を足してバランスを足しました。