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古く変色したしみ
2014.12.24
こちらは東京のお客様から送っていただいた着物です。
20年以上保管してあり、出して見た所この様な状態になっていたとの事です。着物をたたんだ状態で除湿剤の液体がこぼれていたらしく、両前、両袖、胸等大きくしみで変色しています、普通のしみと違い薬品等で変色してしまうと、直すのが大変困難になります。絹はアルカリ性に弱く、アルカリ性のものが付いてしまうとすぐに変色したり、時間が経つと絹自体が弱くなり破れやすくなります。
このしみの状態から見て、アルカリ性で変色してしまったのでないかと想われます。しみのついている所を洗い、薬品を取ります。それだけでは色はそのままなので、漂白、補正で直していきます。絹自体が弱くなっている為、100%までとはいきませんでしたが、お召しいただいても殆ど目立たない位まで直すことが出来ました。
レザージャケットの色焼け
2014.12.24
こちらはレザージャケットの色ヤケです。革製品はある程度革専用の道具、染料が必要になって来るため余り受け付けてはいないのですが、このままでは着れないのでどうしてもやってほしいという事で預かりました。
ハンガーにかけて保管して日光に当たってしまった左側がヤケています。ヤケてしまった部分に色をかけ、全体にクリームで保湿して完成しました。
神社の幕
2014.11.20
こちらは奈良のお客さまから送って頂きました。
長さ15m、巾1.5mの大きな幕です。こんな物は当店でも中々扱う機会がありません。
保管しているときに、一緒に除湿剤を入れていたらしいのですが、除湿剤に溜まった水分が幕にこぼれて、たたんだ状態のまま濡れてしまったものです。ただの水ならそれ程心配する事はないのですが、薬品が混ざっていたりすると、後から変色の恐れがあるので全体を水洗いできれいにしました。
※処置前後の写真ではなくすべて処置後
漂白により色が抜けてしまった所の補正
2014.10.24
こちらの着物は、一度他店で漂白されたものを送っていただきました。
古いしみ等は種類によって漂白をしなければ取れないものがあります。着物の染料はとても弱く漂白により着物の色も抜けてしまいます。
個人的にですが、一番難しいしみは一度他でいじった物で、どういう薬品を使用したか、生地が傷んでないか等色々な事を考えなければなりません。
この着物も、しみの部分を漂白して地色も抜けてしまい、補正ができなくて当店に持ち込まれたものです。色の三原色の中では黄色が一番漂白には強いので、色は抜けないと思い処置したようです。自分が漂白するときは、色が抜けた時自分が後から色を付けやすいように細心の注意をはらって漂白します。
この着物のように失敗して抜けた物も、もう一度やりやすいように色を抜き直して色をかけて(補正)やります。
それでも、前に処置してある物はどうしてもうまくいかない事がありますので、自分でこすったりすると生地がすれたり色がにじんだりする事がありますので、しみが付いたらそのままの状態でご相談ください。
全体にカビと古い黄色しみ、そして金加工
2014.10.24
この着物は、全体にカビ、上前、袖等に古いしみ、金の部分が黒くなっているのを直してほしいと言う事でお送りいただきました。
全体のカビがひどく、丸洗いでは取りきれないと思い全体を水で洗いました。着物の形のまま水に入れると形がくずれたり、色のにじみが出たりするリスクが有りますが、全体的に汚れがひどいときは、形や色を直す技術さえあれば、着物が全体的にきれいに仕上がります。古い黄色のしみの部分は漂白して色が抜けた所を補正して金を上からかけて完成です。
子供の四つ身
2014.10.24
なかなか出してみる機会のないものだと、何年かして出してみるとびっくりするケースが多くあります。
七五三を控え子供物が多くなりなりましたが、出来るだけ期日に間に合わせる様に出来ますので、お気軽にご相談ください。
古くなった黄色いしみ
2014.10.24
こちらは古くなった黄色いしみです。これも漂白してしみを取るのですが、一見白に見える着物でも漂白すると地色よりも漂白した所は白くなってしまいます。白くなりすぎたところを少し色をかけ、地色と同じにするのでが、これが高度な補正技術となります。
ジャケットの衿の黄しみ
2014.10.24
お客様によく聞かれる質問に、衿の黄ばみはとれますか?と言われます。
ジャケットのように水で洗えない物などは、肌に触れる衿や袖口は汗等で黄色に変色してきます。
ドライクリーニングをしても水性の汗等のしみは溜まっていきます。変色してからもきれいにする事ができますが、一度水で洗ってやることで、ジャケットがすっきりしますのでお気軽にご相談ください。
留袖の柄を少々若く
2014.09.13
こちらは留袖の金加工をしました。
お客様がお姑さんから頂いたものですが、寸法もちょうど良く、着用したいのですが少し柄が地味なので金加工等で華やかにしてほしいとの事でした。
元々柄が小さく、金糸、銀糸で鶴が刺繍してあり、少々の松なので他の色を使用してもバランスも悪くなり全体の柄の感覚が違ってしまいますので柄を見ながら、金加工いたしました。
丸に下がり藤の紋抜き紋入れ
2014.09.13
こちらは元々一つ紋でしたが、外袖に紋を足して三つ紋にしました。
紋は色を抜いて墨で上絵を書く作業になるのですが、一つ一つの作業のクオリティーで出来上がりの紋が良くも悪くも変わってきます。
五つ紋にする場合も同様どんな対応も可能です。