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古く変色したしみ
2015.03.14
こちらは、古く変色したしみです。着物はなかなか頻繁に着る事が出来ない人も多いので、いざ着ようとすると黄色に変色してしまっている事がよくあります。 漂白してしみをとり、抜けた地の色を補正で直して完成になります。
変色してからも、きれいにする事が出来ますが、長期間保管する前は、一度全体をきれいにしておくのが着物をきれいに保つうえで大切になります。
30年前の着物
2015.03.14
この着物は約30年前くらいにしみ抜きで出していただいた着物です。 お客様が入院や引越し等で連絡が出来なくなってしまい、ずーっと当店で補完して有りました。お客様は、店の前を通るたびに今更何年もほったらかしで申し訳なくて、引取りにはいけないと思っていたそうです。もうなくなって当然だと思っていたのですが勇気を出して聞いてみたとのことです。
保管してある所は湿気などきちんと管理して有りますので30年ぶりに見てもカビや変色などなくきれいな状態のままでした。 30年ぶりにみる着物にお客様も感激して大変喜んで頂きました。
保管場所にも限界が有るので何十年前のものすべて保管出来るわけではないのですが、お客様にも色々な事情が有ると思われますので、出来るだけきれいな状態でお渡し出来るよう心掛けています。

古いしみと金加工
2015.01.22
白い胡粉(ごふん)の部分と金加工部分が変色しています。
まず洗いできれいにし、古いしみの所は漂白します。
全体的に白い所がくすんでいたので新しく胡粉を上からかけてやり、金加工もして完成です。
古く変色したしみ
2014.12.24
こちらは東京のお客様から送っていただいた着物です。
20年以上保管してあり、出して見た所この様な状態になっていたとの事です。着物をたたんだ状態で除湿剤の液体がこぼれていたらしく、両前、両袖、胸等大きくしみで変色しています、普通のしみと違い薬品等で変色してしまうと、直すのが大変困難になります。絹はアルカリ性に弱く、アルカリ性のものが付いてしまうとすぐに変色したり、時間が経つと絹自体が弱くなり破れやすくなります。
このしみの状態から見て、アルカリ性で変色してしまったのでないかと想われます。しみのついている所を洗い、薬品を取ります。それだけでは色はそのままなので、漂白、補正で直していきます。絹自体が弱くなっている為、100%までとはいきませんでしたが、お召しいただいても殆ど目立たない位まで直すことが出来ました。
レザージャケットの色焼け
2014.12.24
こちらはレザージャケットの色ヤケです。革製品はある程度革専用の道具、染料が必要になって来るため余り受け付けてはいないのですが、このままでは着れないのでどうしてもやってほしいという事で預かりました。
ハンガーにかけて保管して日光に当たってしまった左側がヤケています。ヤケてしまった部分に色をかけ、全体にクリームで保湿して完成しました。
神社の幕
2014.11.20
こちらは奈良のお客さまから送って頂きました。
長さ15m、巾1.5mの大きな幕です。こんな物は当店でも中々扱う機会がありません。
保管しているときに、一緒に除湿剤を入れていたらしいのですが、除湿剤に溜まった水分が幕にこぼれて、たたんだ状態のまま濡れてしまったものです。ただの水ならそれ程心配する事はないのですが、薬品が混ざっていたりすると、後から変色の恐れがあるので全体を水洗いできれいにしました。
※処置前後の写真ではなくすべて処置後
漂白により色が抜けてしまった所の補正
2014.10.24
こちらの着物は、一度他店で漂白されたものを送っていただきました。
古いしみ等は種類によって漂白をしなければ取れないものがあります。着物の染料はとても弱く漂白により着物の色も抜けてしまいます。
個人的にですが、一番難しいしみは一度他でいじった物で、どういう薬品を使用したか、生地が傷んでないか等色々な事を考えなければなりません。
この着物も、しみの部分を漂白して地色も抜けてしまい、補正ができなくて当店に持ち込まれたものです。色の三原色の中では黄色が一番漂白には強いので、色は抜けないと思い処置したようです。自分が漂白するときは、色が抜けた時自分が後から色を付けやすいように細心の注意をはらって漂白します。
この着物のように失敗して抜けた物も、もう一度やりやすいように色を抜き直して色をかけて(補正)やります。
それでも、前に処置してある物はどうしてもうまくいかない事がありますので、自分でこすったりすると生地がすれたり色がにじんだりする事がありますので、しみが付いたらそのままの状態でご相談ください。
全体にカビと古い黄色しみ、そして金加工
2014.10.24
この着物は、全体にカビ、上前、袖等に古いしみ、金の部分が黒くなっているのを直してほしいと言う事でお送りいただきました。
全体のカビがひどく、丸洗いでは取りきれないと思い全体を水で洗いました。着物の形のまま水に入れると形がくずれたり、色のにじみが出たりするリスクが有りますが、全体的に汚れがひどいときは、形や色を直す技術さえあれば、着物が全体的にきれいに仕上がります。古い黄色のしみの部分は漂白して色が抜けた所を補正して金を上からかけて完成です。
子供の四つ身
2014.10.24
なかなか出してみる機会のないものだと、何年かして出してみるとびっくりするケースが多くあります。
七五三を控え子供物が多くなりなりましたが、出来るだけ期日に間に合わせる様に出来ますので、お気軽にご相談ください。
古くなった黄色いしみ
2014.10.24
こちらは古くなった黄色いしみです。これも漂白してしみを取るのですが、一見白に見える着物でも漂白すると地色よりも漂白した所は白くなってしまいます。白くなりすぎたところを少し色をかけ、地色と同じにするのでが、これが高度な補正技術となります。